京子はこげ茶のロングの髪の毛を緩く巻いていた。

サングラスをかけてるから、あまりわからないがすっきりとした顔立ちで、結構美人の部類ではないだろうか。


でも、服装はかなりカジュアルでパーカーに体のラインが出る黒のパンツだった。


…何か言わないと、だよな。
甘えてくる彼氏がいいんだろ?




それじゃあ。


「…京子、手繋いでいい?」


そう言うと、京子はちらっと俺を見るとふふっと笑った。


「いいわよ、いっくん」


いっくん?


「もっとくっついて」


「うん」



ぴったりくっつきすぎて、かなり歩きにくい。


だけど、それが嬉しいのか満足そうに京子は微笑んでいた。


………女ってわからねえ。

外でべたべたと、何が嬉しいのか。
ただ、うざったいだけなのに。


だけど、俺は自然と行動で彼女の好むことをする。
もう、ボーイの時の教えが染み付いていた。


………忘れたと思っていたのに。



そんな自分が醜くて、汚くて。


反吐が出る。