あれから聖は何かが吹っ切っれたかのように、明るくなったし、よく笑うようになった。

前みたく、また四人で出かけることが増えた。


唯一、変わったことと言えば。

聖が自分から皆に本音を曝け出すように話をしたことだった。

……私に復讐の為に近付いたことさえも。



それを聞いた尚子は聖の頬を一発叩いてから

「いずちんの代わりに叩いたんだからねっ」

そう言って腕組みをして不貞腐れた。


どうも私の口から何も聞けなかったことが不満みたいだった。
もちろん、それがただのヤキモチなことも。


ごめんっと、謝ってから顔を見合せて笑い合った。




私達はこれでもう、仲直りなんだ。



…………本当に。



私は恵まれている。

これが幸せだってことを、もっともっと感じないといけない。


今、何不自由なく生きていけることだって。


本当に幸せなことなんだ。