泉の色々な写メを見る度に。


どんどん会いたくなる。


会って抱き締めたくなる。



だけど。

今、会っても。


泉は聖の彼女なのだから。



携帯に写る泉を見ると、ぎゅうぎゅうと胸が締め付けられて苦しくなる。


これほどまでに好きなのに。
どうして手放したのだろうか。

手放した時、既に手遅れだったのに。


これこそが、きっと俺の運命。
泉とは結ばれない、運命。

携帯を閉じて、俺はベッドに放り投げた。


………今日はいい天気だから、掃除して、洗濯手伝って。


夕食の買い出し行く時、少し遠回りしよう。




…………何も考えない。




黒い何かが俺を押し潰してしまいそうだったから、急いで鈴恵さんの元へ向かった。


何も考えずに済むには、何かしてればいい。



鈴恵さんと一緒に俺は洗濯をして、学校に行ってない子供達の面倒見たりして。

どうにか過ごしていたんだ。