「うっ」


振り向いた先の尚子にたじろぐ。
…めちゃくちゃ気合い入れてる………。

くるくる二倍増しぐらい。
メイクも二割増し?


…………いや、そんな尚子好きだけどね?


「…尚ちゃん、こいつ学」


「尚子でぇす」


……今絶対、目光った。
獲物を狙う目になった…。

声色も変わった。



恐る恐る学を見てみると。

「あ、よ、よろしく」

仄かに顔を紅く染めていた。


……………あれ?
好感触?



「じゃあ、行こうかっ」

自然と尚子は学の横にいく。
こういうとこ流石だと思う。




後ろから呆然としながら二人を見つめた。


「いずちゃん、行こうよ」

洋服の裾を引っ張る聖の声で我に返った私は、苦笑いしながら聖と並んで歩いた。

「……いい感じ、だね」


「…あー……」


聖は初対面とは思えないほど仲良く話をする前の二人を見て、声をつまらせた。


それが気になり、聖を見ると聖は言った。