「…………」
私の態度に相当ビックリしたみたいで、伊織はまだ黙っている。
あちゃー。
キレると周り見えなくなるの、本当にいい加減にしないと私いつか死ぬ。
てか、今死ぬかも。
さっきまでの勢いはどこいったのか、内心びくびくしていた。
ヤバイヤバイと目を瞑った私。
そこに。
「…ぷ」
ぷ?
目を少し開けると、腹を抱えて笑っている伊織が見えた。
な、なんなの?
これが月2000万の伊織様ですか…?
理想とあまりにもかけ離れた彼にガラガラと何かが崩れていく音がする。
こっちが表なのか。
「あんた、面白いね」
何が面白いんだ。
私は当たり前のことを言っただけだ。
金払えないなら風俗やAVだなんて、どこの闇世界だ。
物騒すぎる。
………って、十分レンタル彼氏も完全な裏世界か。



