順二に言われた言葉。


“会う、覚悟あんのか?”


その言葉が、ずっと頭にこびりついて。

今、会っても私はきっと伊織を苦しめるだけ。
少し間を置いた方がいいのかもしれない。


そう思って、すぐにホームページは調べなかった。


半年ほど経って、いざ調べた時。
ホームページは跡形もなく消え去っていた。

お兄ちゃんにばれないようにお気に入りに入れておいたのに。


…あの、私がホームページを見つけるきっかけになったブログも消えている。
何で?


理由もわからぬまま、私は伊織に繋がる最後の希望も失ったんだ。

だけど、決して諦めたわけではなかった。


伊織に会える。

それだけは二年間もの間、揺るぎない思いだった。



「泉ー!」


「んー?」


和が教室の扉から顔を出して私を呼んだ。


和は進級した時にクラスが離れてしまった。
順二は相変わらず一緒だけど。

だけど、隣のクラスだから和は何かと、こっちに来てくれた。