痛かった。

その、優しさが。

もっと。
俺を責めてくれたらいいのに。


何をしてたんだ、とか。
両親には言ったの、とか。


色々。

何も。
何も聞かない。

それどころか、鈴恵さんは

「新しいお友達も入ったから、仲良くしてあげてね」

そうやって、ここに留まることをすんなり受け入れてくれて。

胸が詰まって。
お粥が、喉を通らない。

「………っく、ふ」

必死に堪える俺を見て。

「あら、まあ」

なんて、素っ頓狂な声をだしながら鈴恵さんは俺の頭を何度も何度も優しく撫でてくれた。

昔、してくれたように。

「……っ、ひっ、……」


泣きながら食べたお粥の味なんか、わからなかったけど。




優しい味がした。