レンタル彼氏【完全版】

腫れた目を冷やすために、私はのそっと起き上がってゆっくり歩き部屋から出た。

タオルを水で濡らして戻ってくる間に、携帯の着信音がする。


どーせ、チェンメでしょ。

然程気にせず、私は部屋に戻りベッドに座って目にタオルを押し当てた。


ひんやりとした感触が気持ちよくて、しばらくそのままでいた。

そこへ、また携帯が鳴った。


…………しつこいなあ。
アドレス変えようかな。


そう思って、タオルを机に置いて私は携帯を開いた。

冷たさで目がまだチカチカしている。


だけど、その着信履歴を見て目がぱちっと開く。




……………………伊織。