踵を返して去ろうとする私に順二からまた声がかかる。


「泉っ!」

立ち止まって振り向くと、さっきと変わらずその場に順二が立っていた。


「どーしたのー?」

何か、あったのかな。

「あのさ!
泉…その彼氏のこと好き、なの?」


「…え?」

急に伊織について聞かれて。
私の胸の辺りががざわざわする。


「…俺。
俺ならそいつより大事にする。
俺、そいつよりも絶対泉のこと好きだから」


「……順二」


………………


いきなりの告白に。



動揺してたけど。



だけど。