「泉っ」


「なあっに?」



深く、私を沈めながら私に伊織は問いかける。


「俺のモノになってっ」


「…うんっ」


「俺だけのモノになって」


「っ…うん、なるっ」


「泉っ泉っ!」



私の名前を何度も繰り返し呼んで伊織と私は果てた。



「…泉?」


「……なあに?」


抱き合ったまま、伊織が私の胸に蹲ってくる。
それが愛しくて私は伊織の髪に指を差し込む。


「…俺のモノでしょ?」


「うん、そうだよ」


「……俺以外の男、見ないでよ」


「ふふ、うん」


一生懸命、ねだるように言う伊織はまるで子供の様で。
ふふっと私は微笑む。


前回、ここに来た時。
あんなにも感情が出て来なかったのに。


今は愛しい気持ちで溢れてる。