「ねぇ、神澤さん。お昼休み体育館裏に
来てくれないかな??」

うっわー。分かりやすい演技。
笑顔引きつってますよー。

「え?良いよ?」

けれども、そんな表情表に出さない。

私は自席に座っりながら目の前で仁王立ちしているクラスの
女子にニッコリ微笑んでやった。

女子たちが去った後、後ろの席で声がした。

「蒼那、演劇大賞取れるんじゃない~??」

あ、私の名前は神澤蒼那。

世界一の財閥でそこらのちっこい会社なんてつまむだけで
潰せるような権力を持っている。

けれど、私はそれを後ろから声を掛けてきた親友、
宮原愛奈以外には言っていない。

愛奈の家は世界に二番目に権力を持つ財閥。

勿論このことも私以外に知っている子は居ない。

なぜ、私も愛奈もみんなに言わないかって?