シニガミチェーンメール

「…笠山」



座る前に、綾介は悠の名前を呼ぶ。



座った瞬間に、



シニガミチェーンメールは届くからだ。



「…なに…？」



悠は小さく無表情で返事をした。



「あのさ、もし、
お前にシニガミメールが届いたらな」



「…うん」



「お前、みんなの分も生きろよ」



「…神楽くんも」



綾介はそう言うと



机が二つしかない教室、



その廊下側の席に



座った。



綾介が椅子を引く音が、



机の二つしかない



異様な教室に



気味悪く響いた。



座ったその



刹那。