放課後、綾介は 机に座ってぼんやりとしている 悠を残し、廊下に出た。 朝とは打って変わって 晴れ渡った空が、 赤く輝いている。 他の教室には、 まだ人が残っているらしく、 笑い声が聞こえる。 「…っ…」 笑い声が頭に響き、 妬ましく、悔しく_____ 綾介は、 廊下を駆け抜けた。 約五十メートルの廊下が、 何キロメートルにも思えた。