「男の子か、女の子かはまだわからないけど…
わかったら、また報告しに来るね」
男の子かな
女の子かな
私と朝希どっちに似てるんだろ…
楽しみだな
「ねぇ、愛莉」
「ん?なあに?」
朝希の顔は真剣だった
「4年前のこと覚えてる?バスの中で言った
こと」
「うん。朝希がもうちょっと待っててって
言ったやつでしょ?」
「そう。あの日、幸久さんに言われたんだ。
愛莉をよろしく頼むって。それで、俺は決心
したんだ。愛莉をずっと笑顔にしようって」
一呼吸ついて朝希は言った
「結婚しよう…愛莉」
その言葉に涙が溢れた
「わ、私で…いいの…?」
「愛莉以外は考えられないよ」
私の目元の涙を拭って、朝希は私を抱き締めた
「愛莉、笑ってよ」
そのリクエストに答えた
「ふつつか者ですが、よろしくお願いします」