「おし、忘れもんねえな?」 運転席にいる十夜さんが尋ねた 「大丈夫です」 私と朝希は後ろ、夕陽は助手席に乗った 「愛莉、受験終わったら4人で夕飯食いにいこ うぜ!もちろん十兄のおごりで」 助手席から顔を出して夕陽が笑って言った 「おいおい、愛莉だけならともかく…」 「いいじゃんか、十兄。俺ら家族だろ?」 家族だろ 夕陽の言葉が頭に響いた それは…私も? 「どうした?愛莉」 隣に座る朝希が心配そうに言った