グシャッと涙を乱暴に拭った。 ・・・・・それからムチャクチャに、白い手袋で目をこすった。 12月24日。 幸せになることなんて、わたしには無理ね。 駅前のツリーを見ても、ホワイトクリスマスになったとしても。 「はぁ――――・・・・・」 大きくついた溜息は、白く濁って空に消えていく。 俯いていた視線を上げると、イルミネーションや、大きな飾りに彩られたツリーが視界に入った。