【太陽side】


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それは、僕が転校してからの話。


小学校から中学校にあがってからだった。


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『東京って行った事ないんだよなー。やっぱでかいか?』


「でかいってもんじゃない!人が多すぎて人酔いするって本当だよ」


『へぇ・・・。でも行ってみたいな。俺とひなたで遊びに行くから案内してくれよ』


「まかせて!って言っても、まだ自分の家のまわりしか分からないよ」


『そうだったそうだった笑!友達とかできたのか?』


「・・・うん!すぐにできたよ!」


『今度紹介してくれよ。あ、じゃあ出かけるから切るわ。またな!』


「うん、また」



ツー、ツー、ツー。



電話が終わると鳴る無機質で心のこもっていない音。


僕はこの音が大嫌いだった。

咲夜との電話のあとは特に聞きたくないもの。




コンコンと部屋のドアがノックされ、入ってきたのは僕の母親だった。



「今日は部活、行かなくていいの?」


「・・・別に。僕がいなくても大丈夫でしょ」


「そうなの?でも学校の先生にはエースって聞いたけど」


「そうだね。まだ1年生なのにレギュラー入りしたよ」


「じゃあなおさら行かなきゃダメでしょう?」


「・・・分かったよ」