見たことのないその顔に、後ずさりをする。


「あれは元々竜ケ崎を束ねていた男だ」


冷静な口調で言ったのは副生徒会長の龍崎先輩。


竜ヶ崎を束ねていた男?


って、樹先輩以外にいたの?


そう思ってキョトンとしていると「「中羽君は裏番長だから、ね?」」と、生徒会会計のアキ先輩とルキ先輩。


「あ、そっか。樹先輩は裏の番長。ということはこの人が……」


ふと視線を戻すと、さっきの大男が目の前にいた。