彼は私を狂愛した。

「ねぇ、林さん。この後暇だったりする？」



慧兒が私を覗き込むように聞いてきた。



ていうか...え！？



私、誘われてる...？



「え、あ！はい。めちゃくちゃ暇です」



「あははは、じゃあ決まり！行こっか」



慧兒はそう言って私の手首を掴んだ。



私たちが向かった先は慧兒のオートバイがある駐車場。




「...内藤さんってバイク乗るんですね！」



「うん！乗るよ。林さん...じゃなくて魅音。後ろ乗って？」




「え...！？い、いいいいいんですか？」



すごい動揺してしまった。