しばらくしても慧兒は帰ってこない。 なんで…… あ、店長に聞いてみようかな。 「あの、内藤さんって…」 「あぁ、なんかさっきのお客様知り合いだったらしくてね。一言挨拶しに行くって言ってたよ」 「え…?」 嫌な予感がした。 私は店長に何も告げず店を出た。 お兄ちゃんを探すことが精一杯で ただただ走った。