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絹代さんと会った翌日、私はある場所へ向かっていた。


考えた結果、やはり私1人では猫を集めるのは不安がある。


そこで、ある人に協力してもらうことにしたのだ。






昨日も訪れたアパートの、角部屋のインターホンを鳴らす。


「はーい。」


中から月元さんが出てきた。


「こんにちは。」


私は頭を下げる。


「こんにちは、あがって。」


月元さんに促され中に入る。


コタツの隣の座布団の上でのぶ代さんが転がっていた。


「だめだろー、のぶ代さん。またそうやってごろごろして。」


月元さんがのぶ代さんをどかす。


「どうぞ、座って。」


私は生暖かい座布団の上に座った。


自分の寝場所を取られて不満なのかのぶ代さんは私の方をじっと見ている。





「それで、話って?」


月元さんは私の向かいに座って尋ねた。


「あの、信じてもらえないかもしれませんが…」


私は話した。


猫と一つになった雪見さんのこと、猫の見たものを見ることができる絹代さんのこと、猫を引き寄せるわたしのこと…


そして、雪見さんの命が危ないこと。


助けるためには、猫をたくさん集めなくてはならないこと。