他のショーケースの猫たちも俺を見つめている。 「それに、店長だって早く病院に連れていかないと危ないんだろ?」 黒猫は真剣だった。 「わかったよ、でも無理するなよ。」 俺はショーケースの扉がある裏口へと向かった。 「アキハくん?!…ど、どこいくの?」 後ろから雪見さんの心配そうな声が聞こえる。 「大丈夫!」 そう言って裏口の扉を開けた。