それから、ショッピングセンターをまわったり、適当に歩いてみたり。 俺にとってはすごく幸せな時間だった。 「田中先輩、今日はありがとうございました。」 杏奈はペコッと頭を下げた。 そんな、お礼なんかいいのに。 俺だって嬉しいんだから。 「いいの。すごい楽しかった。」 「良かった………………」 ホッと胸をなでおろしている、杏奈。 「先輩………………」 「何?」 いや、その目…………………… いきなり俺の前に立って、上目遣いで見つめてくる。 やばいって………………