乙女ときどき予知者 Ⅱ




「おいっ!お前ら、近所迷惑だし、さみーし、いい加減中入れば?」



梓の後ろからひょっこり顔を出すと、玄関のドアを開け、手招きをする宙の姿。



宙にも世話になったな。


そして、これからも。



「温かいお茶とケーキあるよね!?」



あること前提で話を進める梓。



「はいはい」



えっ?



まじであんの?



甘いの苦手なくせに。



「マジ!?じゃあ、いくー♪」



先にるんるんでスキップで家に入ってく俺の彼女。



えっ?



そのまま一人で行っちゃう?



ここはさ、付き合ってんだから手をつないで行こうよ!



ドラマみたいにさっ!!



最後まで締まらない俺たち。



でも、それが案外、居心地が良かったりするんだよなー……。







-END-