「おいっ!お前ら、近所迷惑だし、さみーし、いい加減中入れば?」
梓の後ろからひょっこり顔を出すと、玄関のドアを開け、手招きをする宙の姿。
宙にも世話になったな。
そして、これからも。
「温かいお茶とケーキあるよね!?」
あること前提で話を進める梓。
「はいはい」
えっ?
まじであんの?
甘いの苦手なくせに。
「マジ!?じゃあ、いくー♪」
先にるんるんでスキップで家に入ってく俺の彼女。
えっ?
そのまま一人で行っちゃう?
ここはさ、付き合ってんだから手をつないで行こうよ!
ドラマみたいにさっ!!
最後まで締まらない俺たち。
でも、それが案外、居心地が良かったりするんだよなー……。
-END-

