恋もしたことないのに、言うとこは立派。
つーか外?
ケータイは部屋に放置してたから、俺はまたベランダに出た。
『あっ、雪か……』
俺は宙の言葉が脳裏に浮かんだ。
"告白は一度きりじゃねーぞ"
俺の告白はまだ終わってねー。
よしっ!と気合いを入れてコートにてを通し、ケータイを持って、家を出た。
『……すぅ……ふぅー……』
薄暗い空の下で梓の家の前で俺は大きく深呼吸をした。
ちゃんと「好き」を伝える!
それでダメでも……さっきのことをちゃんと謝ろう。
うしっ!
―……プルルル……プルルル……。
俺はポケットからケータイを取り出して、梓に電話をかけた。

