乙女ときどき予知者 Ⅱ




くるっと椅子を半回転させ、机に向かい合い読書を始め出す宙。



『いや、そこ聞けよ!?』


俺はベッドから飛び起きた。



つーかきょ……



「始めっから聞いてほしいって言えよ」



うっ。



すいませんしたぁー。



「で?」



パタンッと本を閉じた。



口調は偉そうなのに、根は優しいの。



宙先輩は。



『梓って好きなやついるかな……』



「知らねーよ」



そくとーすんな!!



『他人事だと思って……!』



「俺、男だし。梓じゃねーし」



ガチで相談してるのに……!