麻理菜に手伝ってもらい、悠樹にカーディガンを掛けてあげた。
「でも少し妬けちゃうな……」
麻理菜は彼を見て言った。
『なんで?』
あたしもつられて彼を見た。
「だって二人とも本当に愛し合ってるんだなって伝わるからさっ」
愛し合ってる……。
『そっか……』
あたしたちもそう見えるんだ……。
『付き合ってから……同じことを思ってることが増えた気がするんだ……』
「心奈変わったよ。さっき佐藤クンを見る目が優しかったもん」
意識してなかった……。
「……んっ……心奈……?」
目を擦りながら顔をあげた。
その姿は可愛くてドキッとした。
『ごめん、起こしちゃった?』
「佐藤クンおはよー!」
ひょっこと彼の前麻理菜が顔を出した。

