「んじゃあ……心奈が寝るまでいるよ」



『ありがとう』



でも、寝たら帰っちゃうんだ……。



じゃあ寝たくない。



ずっと一緒にいたい……。



「あっ、眠くないならまたキスしようか?」



彼はじっとあたしの目を見た。



うっ……。



『おやすみなさい!』



あたしは慌てて布団を被った。



床に座る彼はおかしそうにクスクス笑った。



布団の中で思った。



あたしは悠樹に敵わないなって……。


だってほら。



―……ギュッ。



あたしが言わなくても、ちゃんと手を繋いでてくれるから―……。