「良いんだよ。俺が心奈に会いたかったから。毎日お前の顔見ないと元気でないからさっ!」
『えっ……?』
悠樹も同じこと思ってくれてたんだ……。
「てか迷惑かけたとか病人が気にすんなって。迷惑だなんて思ってないし……」
そこまで言って、彼は少し照れて言葉を続けた。
「……それにごめんより"ありがとう"が良い……」
彼はそっと手を離し、今更恥ずかしくなったのかあたしから視線を逸らした。
照れて赤くなった彼は……。
どうしてこんなにも可愛くて愛しいんだろう―……。
今伝えたい。
ごめんじゃない言葉で。
あたしは手を伸ばし、そっと彼の頬に触れた。
伝えてくれたから今度はあたしから。
『ありがとう……』
あたしを愛してくれて……。
あたしを見つけてくれて……。
―……ありがとう。

