起きなきゃ……。
でも力が抜けて意識が遠退いていく―……。
―……ガチャ。
「……心奈っ!」
ゆう……き……。
『なんで……?』
「心配で来たんだよ。もう喋んな」
悠樹はあたしを抱き抱え、ベッドまで運ぶと言ってくれた。
しかもお姫様抱っこ。
似合わない。
お姫様って柄でもない。
分かってるけど勝手に胸が騒ぎ出す。
―……ドクンッ……ドクンッ。
鼓動が大きく響く。
伝わってしまいそうで……恥ずかしい……。
「なんかさっきより赤くないか?」
不思議そうに首を傾げた。
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