「それで、今年の入学者から
今の大学2年生までが全員男の子なんだってー!しかも、イ・ケ・メ・ン!!
ちなみに、あたしたちの学年のNo.1王子は
隣のクラスのーー」
ーキーンコーンカーンコーンー
ひたすら話す比奈乃の話を
遮るようにチャイムがなった。
もー、と言いながら自分の席へ
渋々戻っていった。
そんな話を毎休み時間に聞かせされて
うんざりの私。
学校が終わって家に
逃げて帰ってきた訳なんだけど…
なぜか、家の前には
『引っ越しセンター白くま』
と書かれたトラックが止まっている。
え、引っ越す話、してたっけ?
そう思いながら家に入った。