「茉莉」
「あっはい!」
さらっと春馬先輩に
名前を呼ばれて驚いた。
「俺、堅苦しいの嫌だから
敬語とかそーゆーのいいからな」
「あ、ありがとう!」
みんな“春馬”の言葉に拍手をした。
「さすが春馬くんっ!
俺も茉莉って呼ぼっと!」
「だからー隆人のくん付けも
好きじゃねーって言ってんのに…」
2人の会話で
みんなとても笑顔だった。
「じゃあご飯にするか!せーのっ」
「「「いただきまーす!!」」」
“良憂ちゃん”のかけ声と共に
食事の時間が始まった。
今日作ってくれたのはカレーで
私のことを思って甘口にしてくれていた。
一人っ子の私にとって
本当の兄弟と一緒にいるような
こんなに楽しい時間を過ごしたのは
初めてで嬉しかった。