「その、手ってなんですか!」
隆人が勢い良く、
茉莉の母親に問いかけた。
「茉莉と同じ血液を持つのは、
私の旦那、つまり茉莉の父親をここに連れてくること」
「じゃあ、旦那さんを今すぐここ『無理だよ』」
隆人の言葉に反応したのは
智哉だった。
「なんで無理なんだよ。諦めんのかよ!!!」
隆人がそう叫ぶと、
智哉は淡々と話出した。
「大量出血ってことは、生命維持に必要な臓器の機能に影響してくるんだ。
だから今すぐにでも血液は必要なんだぞ?
だけど考えてみろ。
父親のいる大学はこの病院まで来るのに、30分はかかる。
その到着までに茉莉が生きていられるかの可能性は、かなり低いと思う」
なんだよ、それ。
「助かるかもしれねーだろ」
「でも、智哉くんの言う通りよ。
難しいと思うわ…」
条件的に、もう可能性はないのかと
少し思ってしまう。
茉莉を、助けたいのに……

