「5人の父親が、
この大東 悟ってこと!?
でも、母親はみんな別でしょ?」
「離婚しては他の女で子どもを産ませ、
その生まれた子どもを実験台にした。
その実験台となったのが、俺ら5人」
「結局は実験台になる子どもが欲しかった、それだけのために子どもを産ませた最低の人間。母さんのことなんか、愛してなかったんだ」
宏斗くんと隆人が
憎しみをぶつけるように
大東 悟を睨みつけながら言った。
それでも、平気な顔して
微笑を浮かべている大東 悟。
なんて、ひどい人なの……
「これは必要なことだったんだ。
頭が良くて、物分りのいいやつを育てるためにね。でも、お前らは失敗だな。
育ててやった親に感謝もしないなんて、
とんだバカ息子だよ」
あははは、と高らかに笑いだし、
それに対して春馬が怒鳴りつけた。
「笑ってんじゃねーよ」
「いや、所詮お前らの知識だけで、
1人の女を好きになり、落とそうとするバカな考えが面白くてね。
まぁ、その挑戦心だけは褒めてやるよ」
すると、物凄い形相でこちらを睨みつける。