そして、宏斗くんが口を開いた。
「恋愛ゲームの、本当の意図は、
同じ育ち方をしてきた俺らが
一人の女の子を愛することが出来るのかということ。その相手が茉莉だったのは、父親が大東 悟と同じ、生物学者であること」
「茉莉なら、こういう事実を知ったとしても、受け入れてくれると思ったから、君を選んだんだ。
こう聞くと、遊びで選んだって思うかも知れないけど、そうじゃないよ」
隆人がそう言い切ると、私を見つめた。
「そういうことだったんだね。
遊びじゃないんだよね?なら、
私も、一度でも疑ったことは謝らなくちゃね。ごめんね」
そう言って、深々と頭を下げると、
顔を上げてと、みんなが優しく言ってくれた。
「茉莉、もう一つ、大きなヒミツがあるんだ」
良憂ちゃんが意気なり、
少し呼吸を乱しながら、話し出した。
「実は…」
ーーーーガチャッ、ギィィ
話の途中で、リビングのドアが開いた。