「やっぱり、ここにいたんですね」
「あぁ、茉莉ちゃん!
会いに来てくれたんだぁ!」
次の日、屋上に向かうと、気持ちよさそうに
地面に寝転がっている九城先輩。
私の足音に反応し、むくっと起きあがって
笑顔でこちらを見ている。
「私はただ聞きたいことがあっただけです」
「ふーん、その聞きたいことって?」
じっと私を見てそう言う九城先輩を見ると、
上手く言葉が出ないし、
聞いたら何を言われるのかが不安だった。
「昨日の、あの言葉は、どういうことですか」
「あの言葉って?」
「“これ以上あいつらNo.1王子に近づくな”
という言葉です」
私の質問に対して、『あぁ、あれか』と、
意外と冷静に対応してくれた。