「ちょ、ちょっとこの人!
学校一の不良で有名な九城 類(クジョウ ルイ)先輩よ!」
「そ、そうなの…!?」
比奈乃にそう言われて
確かに、聞いたことはあると思った。
「おっ!お前可愛い女の子連れてんじゃん☆」
九城先輩がそう言って、私に近づいてくる。
「ワワ、ワタシデスカ?」
って、何緊張してんの私!
「君だよっ」
そう言ってクスッと笑いかけて
更にこちらに近づいてくる。
や、やっぱり私を見て言ってるね…
「それ以上近づくな」
「お前みたいにクール気取ってるやつよりましだろ」
春馬に言い返すとまた笑みを浮かべ、
ぎゅっと私の手を掴んだ。
「どっか行こっか!」
「え?や、そのっ!」
そう言って、私の手を引っ張ってくる。