ブラッドサースティ・キラー

 目を見開いている大地は、何かを伝えたげに口を開くが、喉が切れているためにそこから空気として漏れ出ていた。

 何を言っているのか、何を言おうとしているのか、分からない。

 目の前の光景が、信じられない。

 だって、大地が、親友が、大地の喉がパックリと切られ、し、しん、死ぬ、死んで、いる……!!!


「うわぁぁぁあああっ!!!」


 僕の意識が一瞬だけ遠退いたのを見計らって、殺人鬼は大地の喉を切ったっていうのかっ?!

 そんな!!!馬鹿な!!!


「おい!殺人鬼!いるんだろ?!この部屋にいるんだろ?!なんで!なんで……っ!!!うわぁぁぁあああっ!!!」

「いない方が、いいだろ?」

「いいわけないだろ!大地!大地ぃ……っ!!!」


 僕は倒れた大地に駆け寄ったけれど、大地はすでに息絶えていた。