ブラッドサースティ・キラー

 部屋の中でゴロゴロとしていると、こんこんっと扉をノックする音が響いた。

 返事をして開けることを許可した途端、大地がジャンプして部屋の中に入ってきた。


「さーつき!遊ぼうぜー!」

「遊ぼう……ったって、もう夜だよ?」

「ゲームしようぜ、ゲーム!新作買ってもらったんだー!」


 もしかしたら……これは大地なりの気遣いなのかもしれない。

 僕は承諾し、大地がもってきたゲームをして遊んだ。

 はたして、どれくらいの時間、遊んでいただろうか。

 ふと、昔に美月姉さんと遊んだ記憶が過ぎて、自然と涙を流していた。


「皐月?!」

「ごめん……!なんか、家族のこと、思い出し……て……」


 とまれと思ってもなかなかとまってはくれず、ぽろぽろと涙は溢れて流れていく。