ブラッドサースティ・キラー

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 夜になった。

 お風呂を貸してもらい、頭の上にタオルを乗せながら借りている部屋へと向かう。

 夕方頃に警察の方が訪ねて来たけれど、口裏を合わせて話したら納得したようで、例の殺人鬼による犯行として調査を進めると言っていた。

 僕の身柄については、志田皐月としてやっていくのならば、ちゃんと役所で手続きをして“志田皐月”になれば問題はない。

 孤児院で暮らすのが1番好ましいと言われた。

 どうしていくかは志田家全員でよく話し合えとのことだった。


「僕は……」


 大地と一緒にいられるのは嬉しいし、志田家のみんなは優しくて好きだけれど……。

 やっぱり、そんな好きな志田家だからこそ迷惑はかけたくないから、孤児院で暮らすのが1番……なんだよね。