狐を飼ってはみたものの...




「僕の声覚えててくれた?」

その声は
おもちゃを見つけたように楽しげ

「ごめんなさい。
わからない、貴方がシアンね。
私に何の用?」

私の口は決められたセリフを吐くように
淡々とシアンに向かう

「そうか、覚えていないか、
ま!そのうち思い出すさ。
本題はそこじゃない。
君に提案があるんだ。」

「提案?」

私が聞き返すのを待っていたように
話を進める。