狐を飼ってはみたものの...






しばらくその神社を見つめる

…こわっ。
…一人で神社とか
…暗いし
私どうなるの?
ここからどうやって家に帰る?

そんなことを考えていると
ふわっ
と、髪の毛を風がなでた

なに?


「おいそこの娘」

「え!?なに!?」

慌てて振り返ると
月に照らされて黒く見えるシルエット
サラサラ長い髪
頭に生えた耳
くねりと生えた尻尾
それはだんだんと近づいてくる