「…海、好きなんですか」 昴が海面を見ていたことに気づいたのか、亜希子がどこか不安げに尋ねる。 「別に、ただ…結海が好きだったから」 「ユミ……神崎さんが、」 「うん」 亜希子が悲しそうに自分を見てることに、結海との思い出を思い返してる昴は気づかない。 「今でも…好きですか。神崎さんこと」 「うん」 即答したことに、亜希子はさらに瞳を揺らす。