「合宿?」 どうせしょうもないこと考えてるんだろうとは思ったが、ほんとうにしょうもないことだった。 「ああ!楽しそうだろ?クルーズ船に乗って1週間の船旅だ。冬だけどな」 「でも…どうしていきなり?」 そうオズオズと手をあげたのは、大学一年の安部亜希子。 一見真面目そうなのに、なぜかオカルト研究会に身を置いてる。 それを聞いて、水谷は得意気に鼻を鳴らした。 「船幽霊だよ」