恋を知らない人魚姫。


やっぱり……。

確信したあたしは、足を止める。

すると、2歩ほど先に進んだ所で、愛海も振り返って、

「海憂?」

どうしたの?と言わんばかりに、あたしの名前を呼んだ。


あたしには愛海しかいない。

愛海がいなければ、独りでお昼を食べることになってしまう。

……でも。

「教室に戻って」

「え?」

今朝のあの子の恨むような目で、何となく予想出来ていたけれど、多分きっと愛海は、あたしと一緒にいることを悪く言われた。

あたしには他に友達なんていないし、これから先に欲しいとも思わない。
だから周りに何と思われたって、気にならないし構わない。

だけど、愛海は……。

「一緒にいてくれなくても大丈夫だよ」

心配させてしまわないように、柔らかく微笑んでみせる。

あたしは大丈夫。それよりも、

「あたしのせいで、愛海が嫌な思いしちゃう方が」

嫌だよ……って、続けようとした。

でも、その言葉を最後まで言うことが出来なかったのは、