いつ届いたのか時間を確認してみると、ほんの十分前。
それはちょうど昼食を食べ終えてすぐくらいで、あたしと愛海が離れた時に送られたものだと分かった。でも、
じゃあ何?“食べられるようになったみたいで良かった”って、お昼ご飯のこと……?
だから、あの時笑ったの……?
別に問いかけてみなくても、それしかないって分かってる。
分かっているのに疑うのは、だとしたら櫻井くんがあたしを心配していたという意味になるから。
『あり得ない、そんなの』
今までのあたしなら、きっとそう思って他の理由を必死に探していた。
――だけど。
ケータイのディスプレイから、ゆっくり視線を離して前を見る。
メールに気を取られていたせいで、随分と離れてしまったふたりとの距離。
早く追いつかなきゃって思うのに……止まる足。
櫻井くんに愛海を取られるの、何が何でも嫌だった。
なのに……だけど……。
“あたし、このまま消えてしまおうか”



