ドクンドクンと、一瞬にして騒がしくなる胸の鼓動。

何が書かれているのか不安に思う一方で、“だからあんな態度だったんだ”と、納得する自分がいた。

このメールには、きっと好ましくないことが書かれてて、だから彼は余裕ぶって、あたしに何もしてこない。

「……」

見たくないけど知りたくて、あたしはひとつ深呼吸した後にボタンを押した。

どんなことが書かれていても動揺しない。
そう決意してメールを開いた……のに、

「え……?」

あたしは声を漏らしてた。

だって、小さなケータイのディスプレイに表示された文章は……、


【ちゃんと食べれるようになったみたいで良かった】


あたしの想像とは全く違うもの。


……は?どういうこと?

意味がさっぱり分からなくて、たった一文のメールを何度も何度も読み返す。