思った次の瞬間、返事はまだしていない……のに扉は開かれた。

遠慮がちに顔を覗かせた人。
それは、愛海。

あたしは当然驚いて目を丸くするけど、愛海も目を丸くした。


「海憂……ポニーテールにするの？」

言いながら一歩二歩と、部屋の中に入ってきた彼女。

胸元から肩の方までざっくり開いた白いレースのトップスに、細い生足を大胆に出したショートパンツ。

ふわふわの髪には白いレースのカチュームがしてあって、今日の愛海はかなり可愛い。

それに比べてあたしは……。

「あ、うん。ちょっといつもと違う感じにしてみようかな……とか、思ったんだけど」

「どうかな？」と照れ笑いに近いものを浮かべながら、鏡に目を向ける。

膝が隠れるほどの長さのワンピースを来たあたしは、愛海に比べて“地味”って感じで。

でも、髪を上げたらほんの少し近付けるような、そんな気がした。

だけど、


「やめて」