「っ……」

その言葉の内容と、心の全く読めない表情に戸惑う。

だってこれじゃ、あたしを本当に心配してるみたい。
でも彼に限ってそんなこと、あり得ない。

どうしたらいいか分からなくて、言葉が出て来ない。

その間も彼は、ずっとあたしを真っ直ぐ見ていて……。

沈黙が、視線が、痛い。


耐え切れなくなって、目を逸らしてしまおうとした時だった。

腕を掴んでいた力がスッと抜けて、

「今日も食べなかったんだろ」

ため息を吐くようにひと言、あたしに言った。


『食べなかった』が何を指すかは、言われなくても分かる。
それは、お昼ご飯のこと。

今日は愛海がいたから、ちゃんと食べた……つもりだったけど、実は半分ほど残してしまった。

そういえば、色々考えすぎて、昨日の夜もろくに食べてなかったっけ……。

でも、


「あなたには関係ない」

あたしは今度こそ、目を逸らして言った。