「沙羅さん、この世の中で変わらないものってないですよね。全てが移り行くものばかり。

人はいつか死に、僕の命も終わりを迎えようとしています。
だけど、僕の気持ちがあったということだけは、事実です。
今、この瞬間、沙羅さんを愛しているということは、目には見えないけど存在する。
世界の終わりがきても消せない、僕の生きた証です。 」

と力強く、気持ちを全て私に送り込むように話してくれた。

そして、抱きしめられた。


どこにそんな力が残っているのかと思うほど、強く強く、私をどれほど思ってくれているのかが、響聖の腕から伝わってきた。